あけましておめでとうございます、年末年始も修論に追われているかけるです。
新年1発目の記事にふさわしい記事を書きたいと思ったので、今回は、僕の人生の特徴を振り返りながら「マルチ・ポテンシャライト」という生き方について説明する記事を書きたいと思います。
筆者の自己紹介記事はこちら。
マルチ・ポテンシャライトとは?
マルチ・ポテンシャライトについて、まずはこの動画を見てもらうのが早いと思います。
簡単に言えば、「何か一つのことに没頭するのではなく、だんだんと興味が移り変わっていく人」のこと。
はじめて動画を見て、この言葉を見て魅力的だな、と思いました。この理由をこれまでの自分の経歴から紐解いてみましょう。
きっかけは修士での就職活動
修士課程で就職活動をする際には、自分の専攻をどれくらい活かすかどうかが最初の分岐点になると思います。博士課程や企業研究者、プログラミング経験を活かした職業もあると思います。
しかし、自分の場合は興味のある分野はもう少し別の部分にありました。
- 農業…とはちょっと違った産業軸で。
- プログラミング…を仕事にするのではなくて、経験を活かすという形で。
- ドローン…を作るのではなくて、社会にどう使ってもらうか、という視点で。
就職活動を機に、自分の興味分野は、今までやってきたことをドストレートに突き詰めるのではなく、周辺分野に広がっていくような興味をもつ特性があるんじゃないか、と思うようになりました。
自分の人生を紐解いてみる
生まれてからこれまで、スポーツや勉強、趣味など様々な社会的なことに取り組んできました。どれも自分が興味をもってやってきたことなので、楽しく取り組んできましたし、やってきたことに後悔ないです。
しかし、ここでも、自分の人生で長期間続けてきた、ずっと何かに没頭してきた、という経験はあまりないのです。
例えば、趣味の部分でいえば、
- 水泳(記憶もないほど昔)→体操(小学生)→テニス部→マウンテンバイク部→サイクリング部→登山・海外旅行など
という風に3~5年おきくらいに移り変わってきました。これまでやってきたことを突き詰めるのではなく、周辺分野に広がっていくようなイメージです。
社会的にはやり抜くことが評価されるようだ
他方で、「小さい頃から夢を持って、その実現に努力し、夢を実現する」ということが社会的に評価されるように感じます。
例えば、スポーツ選手。小さい頃から野球やサッカーをしてきて、プロ野球選手やサッカー選手になる。まさに、一つのことに没頭してきた結果、それが職業に結び付いた事例だと思います。
例えば、研究者。研究を始めてから自分の研究分野を追究し、それを職業につなげていく。博士課程に進んだ友人も多くいますが、やはりその分野のプロフェッショナルになることが求められている職業だと思います。
例えば、お笑い芸人。厳しい下積み時代も経て、M1で優勝する。とても良いサクセスストーリーだと思います。
自分の思考特性はマルチ・ポテンシャライト的?
さて、20数年生きてきて、自分はそういう、長い時間をかけて何かをやり抜く人間ではないのではないか、と思うようになりました。こんなこと何も気にせずに生きていければよいのですが、やはり他人の話や成功談を聞いているとそういう思いを抱いてしまいます。
そんな中で偶然Youtubeで見かけたのがマルチ・ポテンシャライトに関するTEDの動画です。動画の中でも述べられていますが、マルチ・ポテンシャライトの思考特性は以下のようなものです。
- あることに興味が湧いて、挑戦し、ある程度まではうまくこなせるようになる。
- しかし、ある時点からどこか飽きてしまう。やり通そうとするが、飽きが来てしまう。
- 次の別のまったく無関係な分野に興味を持って、同じ流れを繰り返していく。
たしかに、テニスや自転車、農学など、以前からやりたいと思っていたことで実際にやってみたとしても、それを長く突き詰めるような次元には至れないのです。
問題は自己肯定感が低くなってしまうこと
そうすると、
- 一つのことを突き詰められない性格は何か欠陥があるのではないか。この性格は直したほうが良いのではないか。
- 一つのことを突き詰められない性格上、仕事選び(キャリア選択)はどうすればよいのか。
という2つの心配が頭をよぎります。「お前考えすぎだよ!」と言われそうな気がしていますが、これまで年功序列・終身雇用を前提とした日本社会の雇用システムがだんだんと終身雇用ではなくなってきていますが、これはすなわち、新卒就活時だけではなく、自分が何をしたいのか、何なら力を発揮できるのかを生涯にわたって考え続ける必要があるのだと思います。
特に、自分の生まれつきの性質に最も合った職業、という意味の「天職」という言葉がありますが、「これだ!!」と思っても数年で興味の軸が移ってしまう自分にとっても、天職なんて本当に見つけるのか、と疑ってしまいます。
では、どう生きていくべきか?
この動画を見てから、一つに没頭することができないような性格の人は、その性格を是正するように動くのではなく、自分がマルチ・ポテンシャライトだと思って複数のことを渡り歩くような人生にしたほうが良いのかな~という気がしています。(まだ働いていないので「かな~」という表現にしています笑)
別に小さい頃から夢を持っていなくても、一つのことに没頭することができなくても、良いのではないか。人生の分岐点で悩んでしまったときにも、
- 決して何か欠陥があるわけではなくそういう性格なだけ
- 続けられないことを理由に自信を喪失してしまうのが一番もったいない
と、自分を鼓舞することができることだと思います。
まさに西尾さんが言ってくれているLOVE MYSELFということでしょうか。
自分と同じモヤモヤした気持ちを持ってはいたが、うまく口にすることができなかった自分みたいな人に届くような記事になっていれば幸いです。
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