4か月目の官僚

人生語り

こんにちは。かけるです。前回投稿した記事から長い期間、投稿をさぼってしまいましたが、社会人になってから4か月が経ちました。大学院卒業後の第一キャリアとして国家公務員を選んだ訳ですが、これを機に自分がこれまでやってきた4か月間をまとめておきたいと思います。

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1日の流れ

国家公務員の定時は7時間45分です。8:30に出勤すれば17:15、9:30に出勤すれば18:15までが定時となります。ただ、定時に退庁したことは今まで一度もなくて、8:30に出勤して、だいたい21時~23時まで仕事をしていることが多いです。言わずもがなですが、定時後の業務は「残業」と呼ばれる部分となります。

では、どんな仕事をしているのか。1年目は課の窓口として、電話対応や他の部署からの依頼業務など、有象無象な案件を処理する業務に当たっています。もちろん、日程調整や資料の印刷といった、典型的な1年目業務も含みます。ただ、日程調整一つとっても、誰に連絡しなきゃいけないのか、会議室はどうするのか、会場にはどうやって行くのか、といった、あらゆるタスク・リスクを想定し予防線を張っておく想像力の要る仕事だと思います。ああ、リスケになってしまったから日程再調整しなきゃ・・・という事態も多く発生します。大組織っぽい働き方だよね、と言われれば返す言葉も無いですが、今年1年間は「修行」という感じが強いです。滝のように降ってくるタスクや情報から自分がすべきことを洗い出し、事故を起こすことなく着陸させることが必要です。(実際には事故=ロジミスを起こしてしまうことも多いですが。。)何だかんだ言って入省から6か月間は「試用期間」でもありますし、まずは1年間耐え抜く、課の流れに付いていくことが必須条件だと思って、まるでテニス部に入部した1年生だと思って頑張っています。

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国家公務員という仕事に対して

そして、「学ぶより、やりながら慣れろ」という勢いがあると思います。研修期間が2日しかないまま現場に放り出され、その日のうちからメールを捌いたり、課にかかってくる電話に出なきゃいけないので、走りながら学んでいくことが非常に求められる世界ではあると思います。おそらく、(公務員に対するイメージとは裏腹に)業務内容が定型化されていないため、自分で規則を読んで「○○という風に解釈ができるから、●●という方針が良いのではないか」という判断をしたりすることが求められます。

その分、やはり残業は多くなってしまうのは仕方ないのかもしれません。日中は有象無象のメールを見て、すぐに対応すべきものを抽出したり、その日の打合せに向けた準備をする時間になるため、自分個人が抱えているタスクを消化する時間は、メールの通知が収まってくる定時後になってしまいます。冷静になぜ残業が長くなってしまうのか帰りの電車とかで考えたりしますが、巷で言われている国会対応のほかには、上記の理由が主たる残業要因だったりすると考えています。

結局何がしたいんだっけ?

では、就活時に抱いていた国家公務員ならではの仕事が出来ているかと言うと、答えはNOだと言わざるを得ません。国全体を見据えたルールメイキングや制度設計ができるようになるまでの道のりは思った以上に長いです。ただ、自分が目の前で捌いている案件がニュースや新聞に載ったりしているのを見ると、たしかに影響力の大きさを感じます。

そして、仕事のスタイルとしては、修士時代と似通っている部分も非常に多いなと思いました。

  1. ロジック的な批判に対して、ロジックを持って返す、知的な殴り合い。
  2. 結局は文字に落とし込むことが必要であり、誰が読んでも同じような意味として理解してもらえるようなドキュメンテーション能力が必要。

たしかに、研究発表での質疑応答なんかは①でやっていたことそのままですし、②なんかは修士論文をまとめる時なんかに本当に鍛えられたと思います。ただ、直結しているわけではないので、今のやり方に慣れる必要があります。

個人的には、必要不可欠なサービスを提供しているにも関わらず、スピードが遅かったり、UIが悪かったり、対応が悪かったりする行政をどうにかこうにか良くしたいという思いは強かったりします。何だかんだ言って、国全体を見て全体最適図りましょう的な考え方は個人的に好きなので、どこかのタイミングでサブ=政策の中身に関わっていきたいなと思います。

回想:自分に合った仕事の選び方とは?

ちょうど1年前の官庁訪問で国家公務員という仕事を最初に選んだ訳ですが、職業選択の軸に悔いが無かったかと言われれば、嘘になります。就活時代はちょっと尖っていたこともあって、別に定時で帰れるのが第一希望条件ではないしな~くらいにしか思ってなかったのですが、自分の人生設計や幸せを考えてみた時に、そもそも自分が有する時間のうち、仕事に何割費やすのかをしっかり考えるところが、仕事選びの出発点なのだと思います。

いわゆる「就活の軸」は、一つの仕事に100%振り切ることが前提となっているのではないでしょうか。何か成し遂げたいことがあったとしても、その実現に一つの仕事の没頭するのがベストとは限らないし、キャリアを複線化することで実現するのも良しな訳なので、就職後であっても日本の就活に対する違和感はぬぐうことはできないですね。。

まとめ

社会人の最初の業務はOSをインストールする感じだと思うので、今回述べた仕事のスタイルや業務内容は自分にとって当たり前すぎることになってしまっており、行政/民間での業務形式の違いや組織の大きさに応じた業務形式の違いを聞いてみたいなと思っています。機密情報を外に出さない範囲内で情報交換しつつ良い部分を取り入れながら、1年後には省内でバリバリ活躍できるようになっていたいと願います。

※この記事は、所属組織の見解とは全くの無関係であり、あくまで個人的な見解・感想です。

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