あなたのアナザースカイとなる場所は1つだけですか?

人生語り

こんにちは。もえです。
今回は勉強記事にしたかったのですが、つらつらと書いていたらエッセイになりました。笑
長いですがお付き合いください。

本記事の内容

  • 最近の私、周囲との違い
  • 違いの発端は院生時代の研究にあり
  • 地域についての想い
    • そもそもなぜ地域コミュニティに興味をもったか
    • なぜ地域コミュニティの活性化は重要?
    • ぷちSTUDY:関係人口
  • おわりに
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最近の私、周囲との違い

私は2021年4月から新社会人として埼玉県で働いています。

とはいえめちゃ田舎の方で、家の周りは田んぼと畑、時々民家。

部屋の窓を開ければ土や堆肥の匂い、色んな種類の鳥のさえずり、鈴虫、カエルの声が聞こえてきてyoutubeのASMRを超える自然音に心が洗われます。

普段は仕事ですが休みの日には裏山でハイキング、ウォーキングがてら1時間歩けば蕎麦屋や豚丼屋、はたまた激旨な日本酒をつくる小さな酒蔵があったり、とても楽しく暮らしてます。

ハイキングでのぼった鐘撞堂山 頂上の景色
寄居名物 みそタレ豚丼@たてがみ
店主のお子さんたちの絵が店内いっぱいに飾ってあってすごくほっこり。

しかし周りの人達は、レストランに興味を持つ人はいても、
その土地の特産品や歴史、人とのふれあいなど継続してその地域を楽しもうとする人は思った以上に少なく、寂しさを覚えると同時に、せっかくの縁でここにいるのだから魅力を見つけてほしいし、転勤などで離れてもまた来たいと思える町にしてほしいなと思っています。

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違いの発端は院生時代の研究にあり

私がなぜこういう思いを持っているか。それは、学生時代の研究が大きく関わっています。

ざっくりいうと研究内容は北海道の農村部の活性化のために何が必要か、コミュニティとしてどうしていくべきか、というものでした。
研究手段は、対象地域で暮らす住民への直接のインタビューでした。

一連のインタビュー経験の中でも印象に残っているインタビューがあるので紹介します。

その地域では有名な食品会社の工場が撤退、雇用が一気になくなり、それを盛り返すような産業もないという経緯からとある農家さんが自分の牧場を法人化し、観光牧場を始めたり、仲間をあつめ約10kmにも及ぶ散策路を作るなど地域振興に取り組んでいました。

しかし、地域活性化のためにはその人だけが頑張るのではなく地域住民、行政などいろんな方の協力が必要です。

そこで今後の地域づくりをどうするかを皆で考えるという目的で、地域住民の方に意見を聞いてみると

肯定意見
 ・人がたくさん来て人口が増えたり、盛り上がろうとするのは良いこと
 ・自分の生まれ育った町を多くの人に知ってもらえる
 ・自然の、自然なままの姿を見られるのはここくらい。野鳥など楽しんでほしい

も多く聞かれた一方で

反対意見
 ・なるようにしかならない。町がなくなるのが「自然」ならそのままでもいいのでは
 ・自分が好きだった自然が荒らされてしまう
 ・散策路付近に家があり、以前自分のプライバシーが脅かされた経験があり怖い

など、住民同士では言いにくいような意見も聞くことができました

また、本筋とは逸れますが、この牧場の若手従業員の方が、

「自分はこの地域外出身だが、やりたいことをやるためにここにきた。日中は勤務時間で好きなことなので一生懸命仕事は頑張りたいが、プライベートである休日はなにもすることがない、地域に友人も居ない、思い入れはない。」

と話していて、雇用を生み出したとしても、コミュニティの一員となるには
地域との関わり方の動線設計も必要
なのだと痛感しました。

こうしたインタビューから、少なくとも私は
『地域活性化にはどれだけ外側の人間(行政、企業など)が頑張ったとしても、そこに暮らす住民たち(内側の人間)が当事者意識を持って人生や地域の未来を考え、決断しなければ続いていかない。しかし、それを考える機会すらない(小さなコミュニティゆえに言えない空気感がある)のなら外側の人間が過剰にならないように気を配りながらも支えるほうがよい』
と思い至りました。

逆に、自分が旅行などで場所を訪れるときには、その土地の歴史や特産物など固有のものを少しでも知って発信していこうと思うようになりました。

こういう経験から、私は少しでも自分が今なにかの縁があって生活している地域と関わりたいと思いましたし、せめてこのなが~い記事を読んでくれたみなさんも興味関心を抱くエリアがあればまずは行ってみて、魅力探しをしてみてほしいですし、一度だけとはいわず、何度も訪れるようになってほしいと思います。

もちろんこのご時世なので、特産品を買ったり、SNSでシェアしてみたり、宅飲みのときにそこのおつまみを一緒に食べて勧めてみたり、ふるさと納税してみたり・・・。

要は、推したいところがある人はそこを推しまくってほしいのです。

あなたのアナザースカイを1つ、2つ、、、と増やして、色んな人に発信していってほしいのです!

『地域』についての想い

そもそもなぜ地域コミュニティに興味をもったか

そもそも私は地域コミュニティの研究に興味をもった理由ですが、その原体験は高校時代にさかのぼります。

私は牛乳が大好きでしたが、どうやってできているのか知りませんでした。
そこで高校生の時に2泊3日の酪農家宿泊体験に行き、牛の餌やり、掃除などかんたんな作業を手伝い、たくさんお話もしていただきました。

これを通じて
『自分が好きな牛乳をはじめとした美味しい食べ物を作る人は、こんなに大変な作業を毎日こなしていて凄い。そして、土や風、天候など人の力がかなうことのない自然を相手にしている一方で、太陽や季節の移り変わりを直に楽しむことができる素晴らしい仕事なのだ。
何よりその人はその土地や住民となにかの縁があって住んでいる。』
と感じました。

ぶっちゃけ、この体験をするまでに出会った大人たちは自分の仕事に悲観的だったのですが、
この方は自分の仕事を愛していて素敵な生き方だと思いました。

そして大学生時代には旅行に行ったり、現地の方の話を聞いて、
『自分にも好きな地域があって、そこでしか食べられない・見られないものがあるように、他の人にとっても大切な地域があるのに、その思い入れのある地域がなくなってしまうのは非常に悲しい。』
と思うようになっていきました。

そして今、前段に書いたように院生時代のたった2年間ではあるけれど、少子高齢化・過疎化といった課題を抱えている地域は日本中にたくさん、世界中にもたくさんあることを知りました。

そういう現実があるのに、自分にできることは少なく、どう向き合ったらいいか分からないと思う一方で、貢献できてない歯がゆさも感じています。

ゆえに、今の自分にできることは自分の好きな地域の魅力を発掘・発信していくことだし、せめてこの記事の読者さんや、周囲の人にもいろんな土地の魅力を教えてほしいなと思っています。

なぜ地域コミュニティの活性化は重要?

そもそも地域コミュニティってわかるようでわからない言葉ですよね。

学問的には難しい説明がされていますけど、小学校区程度の範囲の地域内の住民同士のつながりという感じの理解で大丈夫です。
日本では多くの地域に町内会・自治会のような地域組織があって、その組織を介してのつながりや活動が「近所同士のつながり」の基盤になっています。
近年では、こうした組織の他に、高齢者支援や子育てグループなど自由参加前提のものも増えています。

しかし、そんな地域コミュニティのつながりは希薄になる一方です。
近所同士挨拶しない、隣に住む人をよく知らない、という状況が増えつつあり、それに伴い町内会・自治会の加入率も低下しています。
中には「徐々に廃れていくものだ」「古い考えだ」「必要ない」という意見もあります。
(私も勉強するまではそうでした。)

でも地域コミュニティは昔も今も存在していますし、これから必要性が高まるとも思います。

たとえば地震、台風など大きな自然災害が起きたとき、隣同士が助け合ったおかげで守られる命があります。
普段から声を掛け合うおかげで、日々の相手の変化に気付くことができるし、孤独死して数ヶ月放置…なんていう状態も防ぐことができるかと思います。
(今お金持ちが住んでいるタワマンもいつかは老人ホーム化する、なんていう話もあり、田舎だけの話ではないように思います…。)

もちろん、地域組織において古いと批判される部分はあり、その改善は必要です。
ただこうした面倒なことを乗り越えた先に、住みやすい・楽しい・愛される地域があるのだと思います。(市民の力では難しい部分を積極的にサポートするのが行政であってほしいとも思います。)

ぷちSTUDY:関係人口

さて長々と語ってきましたが、、、

この記事を見てくださっている方はあなたのアナザースカイとなる場所を思い浮かべているのではないでしょうか。

学術的には、自分にとって思い入れのある地域を何度も訪れたり、思いを馳せたり、一過性ではなく何らかのつながりをもつ人たちのことを、学術的には「関係人口」と呼びます。


(引用元:総務省 関係人口ポータルサイト)

地方では、少子高齢化により地域づくりの担い手不足という課題に直面していますが、地域によっては若者を中心に、変化を生み出す人材が地域に入り始めており、「関係人口」と呼ばれる地域外の人材が地域づくりの担い手となることが期待されています。

総務省は日本全国の自治体の取り組みや、関係人口となった方々のインタビューなどをまとめたサイトを作っています。
北海道では上士幌町や石狩がモデル事業となっているみたいですね。

あなたの出身地ではどんな取り組みが行われているでしょうか?
ぜひチェックしてみてください。https://www.soumu.go.jp/kankeijinkou/index.html

定住までは行かなくても、地域となんらかの関わりを持ちつづけること、そして魅力を語る人が変人ではなく、「かっこいい」と思われるようになるといいなと思います。

おわりに

みなさんが見てくれているこのブログの名前はぐろばるですが、
実はぐろばるには「グローカルに頑張る」という意味が込められています。

コロナの今だからこそ、いまいる地域に目を向けてほしいですし、これまで行ったことのある地域を思い返してみて、そういえばあそこ気になってたな~みたいな場所があれば行ってみてほしいなと思います!

以上です!お読みいただきありがとうございました!

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