修士で学術論文投稿!3年かけて当たり前を証明した私の研究

専門的な内容

先週、1世代下のぐろばるメンバーのかけるとはるちゃんも修論発表を無事終えたみたいです。おめでとうございます!!

修論発表から早いものでもう1年が経ってしまうんですね。。。

1年も経った気がしないなと思った原因は、就職して1年間あっという間だったというのと、きっと2021年12月に2本目の論文が受理されるまで、大学院生活の残タスクに追われていたからだろうなと。。。笑

今回は、何気に今まで書いていなかった、修士論文の内容についてと、もう少し一般向け(分野が関係ない人向け)に修士課程の研究生活、卒業後になぜ論文を投稿したのか。ということについてお話ししようかなと思います。

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研究内容

リアルタイム禁漁

私は水産資源の管理についての研究をしてました。

資源管理ってなに?と言う人は恥ずかしながら少し書いているので参考にどうぞ

資源管理の中でも、私の研究のキーワードはズバリ

リアルタイム禁漁 (Real time closure / move on rules)

リアルタイム禁漁とは。。。
ざっくり言うと、直近(昨日とか過去1週間とか)の漁獲データをもとに、保護したい魚が沢山獲れた海域は漁業を禁止(禁漁)にする、比較的新しい禁漁の方法です。

何が新しいの?ってとこなのですが、そもそも漁業において、日ベースで、しかも海域別のデータってかなり難しいです。
電子機器って水に弱いし、少し沖にいくと携帯の電波は届かなくなるし。。。
リアルタイム禁漁をやろうとすると、

漁業者さんがデータを収集 → それを国に報告 → 解析して禁漁にするか決定 → 漁業者さんに連絡

というサイクルを毎日稼働させる必要があるので、ちょっと並大抵の努力じゃ出来なさそうですよね。。。

それでも、ヨーロッパやアメリカの一部の海域、魚種では政策として既にやられていますし、日本でも自主的に取り入れられたりしている地域もあります。

トレンドでもないですけど、いま水産庁が資源管理のための漁獲データの電子化を推進していたり、某企業( https://sdgs.yahoo.co.jp/originals/75.html )が船上のリアルタイム情報を記録する機能を持った魚群探知機を開発していたりと。。。

福井県でも松葉ガニの稚魚の保護にリアルタイム禁漁を活用できるかどうかの調査が進められていると新聞で見ました。

将来的にリアルタイム禁漁とかも当たり前になってくるのかな?笑

シミュレーション

リアルタイム禁漁についての理解はなんとなく出来たかと思います。

具体的に何をやったの?ということですが、、

リアルタイム禁漁は従来の禁漁と比較して、実際にどのくらい効果があるの?ということをシミュレーションを用いて推定しました。

シミュレーションを用いてとかかっこよさそうに言っているのですが、やっていることは単純で、従来の禁漁(いつも同じ禁漁区)とリアルタイム禁漁(直近のデータを使って変動可能な禁漁)ならどっちが優れているの?というものでした。

当然後者ですよね?笑

当然後者なんですが、それが実際どのくらい価値があるの?みたいなところを様々な条件(魚の回遊とか、魚種同士の分布の重なり合いとか)を考えて、〇〇条件下だったら、〇〇くらい効果がありそう。みたいなことを3年間かけて示していました。

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研究生活

修士での研究で悩んでいる人に向けて

研究者を目指したい人はたかみつや、あかりの記事を参考にして下さい。笑

もっと初学者向けに、博士に進む気は無いけど修士での研究もそれなりにやりたいって人向けに少し偉そうなことを書いてみます。笑

テーマを決めるときに、研究ってなると何か新しいことやらなきゃ。とか難しいことやらなきゃ。とかなってなりますし、これやってて意味あるのかな?とかなると思います。

私はそうなりました。笑

でも、当たり前のことを証明することも立派な研究になるんだよってことを言いたいです。笑

本当に当たり前のことを証明する研究でしたが、土日とかも家で作業したり、留学への奨学金に応募したり、3年間そこそこに研究をやった方だと思っています。

なので、当たり前のことでも頑張れば論文投稿出来るし、論文投稿出来れば、「ちゃんと研究やりました。」「なんか凄そう。」という箔が付きます。笑

その箔が意外と転職や就職活動で使えたりします。(私は使えました。笑)

学術論文について

最初に2本目を投稿したと書いてある通り、一応修士の研究で学術論文を2本投稿しました。(被引用数も何も付いていないし意味あるの?と言うのは置いといて。。。)

Simulations of fixed closure and real-time closure to manage migratory fish species for data-limited fisheries

Effectiveness of Adaptive RealTime Closures for Managing Migratory Species in Data-Limited Multispecies Fisheries

研究者にならない人が論文を出すメリットとしては以下のようなことがあると思います。

  1. 自己満足笑
  2. 箔が付く?(やり切って結果を出したという一つの実績になる。)
  3. 奨学金免除の可能性があること

特に3に関してが1番メリットが大きいのかなと思いますが、注意して欲しいのは場合によっては時間がめっちゃかかります。

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論文2本をそれぞれ修士2年の9月と1月に投稿していましたが、どちらも受理されたのは卒業後でした。

卒業後の実績は修士の奨学金免除などの申請には使えない(はず)です。

論文が受理されるまで、世界の業界の偉い人にレビューして貰う必要があるのですが、そこで時間がかかります。

奨学金免除とか狙っているなら、なるべく早めに投稿準備をするのが良いと思います。

研究内容によっては、サンプル採集とか論文にするのにどうしても時間のかかる研究もあったりしますし、論文を出すことが必ずしも良いというわけでは無いですが、上記のようなメリットがあるので、1つの目標として論文投稿を目指すのは良いんじゃない?と思います。

PS. 偉そうに書いてはいますが、私は論文投稿に関して自力で出来たとは口が裂けても言えません。笑

研究室の先生や先輩とかかなり運に恵まれたところはあったなと思っています。

加えて、卒業後になってしまったので、研究室の先生にかなり助けられました。(卒業後にしてはちゃんとやったと思うけど。。。)

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